M.HASUIPhotographer

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23:54


先々日椿山荘の桜を撮りに行った。そろそろ満開だろうと準備万端で行ったのだが、生憎7部咲きにもなっていなかった。目当ての枝垂は未だ一週間はかかるかと云う感じだった。最近の桜は一斉に咲かないのだろうか。何となくばらばらと咲いてくる感じがする。目黒川の桜は満開なのに、世田谷はまだ7部。椿山荘の枝垂はまったくなのに、乃木神社の枝垂はいま満開の見頃だ。やはり異常気象という事なのだろうかと考えたが、ある人に話したら、桜の種類ってものすごくあるのだから、そうそう一斉には咲かんでしょう、と笑われた。
そういえば都内にある名所の桜はソメイヨシノが多い。皆さんはこのソメイヨシノの寿命をご存知だろうか。実は現在ではわからないのである。この桜の起源は様々な説があるらしいのだが、一般的には1900年頃に江戸の染井に集まる園芸家たちによって吉野桜の変種として育てられたという説と、エドヒガンとオオシマザクラ の雑種が起源であるという説が知られているようだ。ただこのソメイヨシノは自然交配によって種が増える事が無いそうである。すべての木は他種桜への接木で増えるらしい。いま見られる木々はすべてそうやって増やされたそうで、最近老木が目立つ事から、その寿命は60年から120年だろうと言われているが、未だに確証はないそうである。しかし、もしもそれが寿命として当たっているとすれば、この華やかなソメイヨシノは後数年で一斉に枯れるという事になるのだそうだ。もともとは低層木の雑木林などに生息する山桜は、質素で控えめな佇まいの木である。それに比べてソメイヨシノの一種狂気を感じさせる様な咲き様は、この木が人工木だと知ればちょっとは納得がいく。花咲か爺さんの話は、まんざら嘘ではなかった訳である。人によって作られて、人によって守られる桜。今週末は最も見頃で天気も大旨良さそうである。花見の宴が儚くも盛り上がりそうである。さて、撮影にはいつ頃行けば良いだろうか。
桜はモノクロームで。ライカM9、ズミクロン50ミリ、F8。
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saji、ご存知ですか。 19:45


昨日は宮崎のおしりパンをご紹介しましたが、今日は友人のMIHOさんをご紹介しようと思います。MIHOさんは僕と同業の写真家です。広告やエディトリアルのお仕事もされています。しかし僕とちょっと違うのは、彼女MIHOさんはフードクリエーターでもあるのです。
なぜか藤沢にあるバイクショップの宮田さん(以前ご紹介したハーレーの匠です。)から紹介されたんです。「面白い活動をしているからぜひ会ってみて」と渡されたのが、彼女が自費で出版しているマガジンのsajiでした。セロハンの封筒に入ったそれは、可愛くてポップなデザインで手作りお菓子のレシピがバイリンガルで載っていました。写真もキュートで。
早速連絡を取って会う事に。彼女はもともと料理が得意で、自分と同じ世代やもっと若い世代の人がだんだんファーストフードに慣れきって、自分で料理をしなくなった事や、食の豊かさや楽しさを失って行く事に大きな危機感を感じたのだそうです。そこでMIHOさんは得意な料理と写真を合体させて、自らレシピを書き、作り、写真を撮ってフリーペーパーを作りました。MIHOさんはそれを日本だけではなく、ニューヨークやパリに持ってゆき、ファッションのブティックや有名なセレクトショップに置く事に成功したのです。
sajiは号を重ね、ついにパリでイベントを開催するまでに成長しました。
最近、ぼくは食に対して積極的に取り組む素敵な方々に多くお会いします。おしりパンの村上さんや、宮崎FOODAILYの宮田さんや、いろんな方がいま現代の食に危機感を持ち、より体にいいものや美味しいものを広めようと頑張っていらっしゃいます。MIHOさんもアプローチは違いますが、やはりこれからの食を真剣に考え、自分の出来る事で行動している人。そしてそれをただのレシピブックに止めるのではなく、アートにしようとしている人です。アートにする事によって食をより楽しく美しいものに感じてもらうためでしょう。もちろんmihoさんの活動の本拠地は日本です。来月の17日には名古屋でsajiのイベントを開かれるそうです。お近くの方はぜひ覗いてみてください。詳しくはMIHOさんのホームページで。http://www.photo-miho.com/
春の色。シグマDP2、マクロアダプター、プログラムオート。
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おしりパン 17:57


たまにご紹介する美味しいお店。今日はレストランではないのですが、ぜひご紹介したいので。
「おしりパン」ご存知ですか。今月のブログの中でも登場していただいた、宮崎のマーケットFOODAILYの宮田さんに教えていただいた宮崎のパン屋さんです。このパンを焼いていらっしゃるのはOHANAというお店をやっていらっしゃる村上さんhttp://oshiripan.com/profile。サーファー!いや、ダンサー?いや、とにかく人生をとことん楽しんでいらっしゃる方のようです。写真のようにおしりの形をしている事から「おしりパン」と名付けられたこの可愛いパン、癖になる美味しさというのはこの事でしょう。一口で言うと素朴な甘みと柔らかな食感、音楽で言えばワルツでしょうか。食べて楽しいパンなのです。もちろん無添加の食材に拘った体に優しいパンです。
写真もそうですが、ものにはその人の気持ちや考え方がどうやっても滲んでしまうものです。だから楽しいのがモノ作り。最近このパン屋さんのように、小さく少なく、奥深くで自分なりのものを丁寧に作っている人に多く出会います。以前は安い事と早い事が商品の価値を高めた時代がありました。でも今はすべてが安くて早くなっていしまった事に皆が慣れてしまい、そこから抜け出せなくなっている時代です。メーカーは安くしないと売れないからコストがかけられない、だから良いものが作れない。でもそこから抜け出さないと本物が生まれない時代になってしまいます。今は小さく少なく、奥深く!そんな事を考えながら「おしりパン」を食べたのでした。
この「おしりパン」、FOODAILYの店頭に並ぶとあっという間に完売だそうです。でもインターネットでも問い合わせる事が出来ますから、皆さん、ぜひ味わってみてください。
娘の食卓で。シグマDP2、マクロアダプター。
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ワークショップを終えて 22:36


第一回目の暗室ワークショップが終わった。参加して下さった方々はプラチナプリントまでされるベテランの方から、今回で暗室体験二度目という初心者の方までいる4名だった。一日目は午前中にワークショップの概要と、課題をお話ししてから午後暗室へ。アンスコ120と、オートトーニング現像液を二種類調合して、それぞれにプリントがどう変化するかを見てもらい、また印画紙のラティチュードとフィルムのそれをどうやって整合させるかというテストを各自のネガをプリントしながら行った。二日目の今日は乾燥したバライタプリントをプレスして、スポッティング。繊細な作業に全員が苦戦していた。
最後は二日間の作業で気心の知れたメンバーが和気あいあいと雑談をして終了。一回目にしては皆さんに満足していただけたようだ。
このワークショップに関して本当に悩んだ事は、何処まで各自に実際の作業をしてもらえるかという事だ。僕の暗室の機材はある意味特殊で(完全な業務用)また僕自身のプリント方法も独自のやり方。当然機材の使い方から覚えなくてはならないが、実際には各自がご自宅の機材でプリントする訳で、そこに時間をとられたくない。今回は僕が丁寧に説明しながらそれぞれのネガに一つずつテーメを決めてプリントをするという見学方式にした。最後のスポッティングなどの仕上げは各自自分で行う。「あー、せっかくの奇麗なプリントがーっ」みんな失敗してしょんぼり。でも明日からは同じ様なトーンのプリントがそれぞれの暗室で焼けるのだから、仕上げで失敗しないようにこれだけは自分に手で覚えてもらわないと。
という訳でそれぞれに失敗プリントを大切に持ち帰った。
いままで何度もワークショップの経験はあるが、初心者レベルの暗室体験ワークショップとは違っていきなりのハイレベルな技術的なワークショップにする事に少し不安を感じていたが、意外にも皆さんからはこういうワークショップに参加したかったという反応をいただいた。みなさんお疲れさまでした。
さて次回は同じ内容で、一ヶ月後ぐらいに開催するつもりです。またこのブログとスナッピンブッダのHPで告知いたします。
シグマDP2、マクロアダプター、プログラムオート。
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春はマクロ 02:52


季節によって活躍するレンズが変わる。春はマクロレンズだ。花の蕾み、春の雨の雫、土筆、桜、菜の花、小さな木の芽、モンシロチョウ、小さな新しい命に目を向けるとマクロになる。
すると、梅雨時期は35ミリだろうか。長雨で空気が濃くなった様な、トーンカーブを少し下に押し下げた様な密度のある色彩にはちょっと大らかな画角の35ミリがいい。
そして初夏から夏本番は21ミリだろうか。浅井慎平さんのジャンセンの広告写真(21ミリで撮られている訳ではないが)を思い出すのは、おそらく僕の世代だけだと思うが、光軸を水平線に向けて超広角で切り取る世界はのびのびと解放される夏にもってこいである。
夏も終わり空気がふたたび澄み渡ってくる秋には85ミリである。秋の湖に光る夏の名残の太陽を撮ったり、野鳥にそっと近づいたり。久しぶりに会う人のポートレイトやスナップにも85ミリはいい。
寒いのは苦手だが、僕の作品には冬の撮影が多い。レンズはやはり50ミリだ。雪の上に残された様々な動物の痕跡を撮るにも、冬の空にレースのように覆いかぶさる冬の木々の枝を撮るにも、このレンズの温度が心地よい。人の感情はその画角に置き換えられる。好きな人を見つめる時は中望遠だし、空虚に空を見上げる時などは35ミリくらいだろうか。感激の一瞬は21ミリ。考えていくときりがない。以前はそういう平凡な観念を裏切る様なレンズ選びやテーマを求めていたが、最近は素直にそういう写真を撮るようになったのかもしれない。
雨の雫もレンズのよう。シグマDP2、マクロアダプター。
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