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2017.09.01 Friday

真実に答えは一つ?

JUGEMテーマ:日記・一般

 

昨日、ネットやテレビで取り上げられた日野皓正さんの件。僕が人生の恩師と尊敬するジャズドラマー日野元彦さんのお兄さんです。彼は世界的なジャズトランペッターです。僕がジャズプレイヤーを撮影し始めた頃ですから、もう30年くらい前からのお付き合いになるでしょうか。

国内のジャズクラブだけではなく、国内外でのレコーディングにもお供させていただいたり、食事をさせていただいたり。そして今でもライブにお邪魔しますが、本当に心から音楽を愛し、人に優しくご自分に厳しい方です。そして何よりもいつもジョークと笑顔の人。

だから今回の報道を知った時には、「お兄ちゃんやっちゃったなあ。でもいつも誰にも本気だから。音楽に大人とか子供とかないからなあ。」と、そのビデオを見て。

今更、本気でこのニュースから日野さんのことを悪くいう人は僕の周りにはいないので、ことさら彼を弁護する気もありません。それほどにも、この報道には価値がない。

 

では、なにをここに書きたいのかというと、今回はたまたま親しい人の関わった報道だからよくわかったのですが、今の社会と報道は人の揚げ足をとることや、決めつけることしかしません。

特に報道とは真実を多くの人に伝えること。僕の父は放送局の報道部でプロデューサーをしていました。いつも、本当のことを見抜く力を磨いていたと思います。

物事の真実とは、そんな短い時間とたった一言で伝えられるものではない。でも、今の報道とはエンターテイメントと混じってしまって真実のカケラもない。それでも世の中ではニュースと呼ばれます。だから、それはニュースとして、真実として伝わる。

しかし、今回の件の真実とは何でしょうか?

それは、なぜ日野さんがそこまで中学生相手に怒ったのか?手を出したのか?それにつきます。

ニュースが伝えたのは真実ではなくて、ことの次第の表面のそれも一部。行為の一部を切り取り、そこを糾弾することによって権力や常識という隠れ蓑で、まるでそれが真実のように見せる。彼らはそのことの危うさ自体にさえも気がついてはいないのです。自分たちの報道がどういう意味になるのかを考えていない。あまりにも軽い。

政治家の失言問題も同じです。もちろんとんでもない発言もありますが、そうでもないものもある。気持ちや感情を伝えるために口にした言葉を、それだけをつまみあげて大声で騒ぎ立てる。手柄のように振る舞うマスコミたち。それにわかったようなコメントをつける芸能人たち。この国はそろそろこの可笑しさに気がつかないととんでもないことになります。

世の中の答えとは、必ずしも一つではない。いや一つの場合の方がむしろ僅か。いろんな答えがあるし、間違いも正しいも考え方できまる。今の子供たちへの教育はたった一つの答えを可能かなぎり早く導き出すということに重点があって、その思考のプロセスや答えの前後が割愛されます。それは点数をつける上で判断するのが楽だから。大人が一緒に考えることをしなくていいから。

子供に手を挙げた!いけない!それだけをテレビが報じれば、親も子供も「なんていいうことを」と思い、日野皓正はけしからん!有名な人なのにと誘導される。ジャーナリストたちはその後のケアはせず、もうこの件はお終い。

無責任とはこいうことを言うのですね。

社会の倫理とか道徳というのは、小さな真実の積み重ねで育てられるものです。インターネットやマスコミ、メディアはその小さな真実を丁寧に投げなくてはいけないのに、間違った真実ではないことを真実として社会に投げて、あとは知らぬ存ぜぬで去っていく。それは大きな責任放棄です。

日本の価値、思考、文化、それらをことごとくダメにしている今のマスコミ。そして芸を忘れた芸能人たち。

人を愛し音楽に命をかけて人生を生き抜こうとしている人の、本気の怒りや愛をもしわからないのなら、それは恥ずべきことだと僕は思います。

 

LEICA SL 50mm

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