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2016.10.25 Tuesday

日々の記憶89

 

ロケは朝が早い。今日は3時半に起きて4時半に出発だった。そしていつものことだけど、早く寝ても天気が心配で何度も起きてしまい、結局目覚ましのアラームの前に起きている。天気を心配しても始まらないのだが、写真家のサガということにしておく。

天気もそうだけど、この世界にはどうしようもないことが多々ある。未来とはその集合体だ。

先日、長年お世話になっているコンビニエンスストアーが火災で焼けた。

その朝、僕はパンを切らしていてそのコンビニに行った。食パンを一斤とってレジに行く。いつものご主人が愛想よく迎えてくださり、彼の笑顔でいつもの朝は始まった。僕は朝食を済ませて打ち合わせにクルマで向かい、午後の早い時間に戻ってきた。

ところが自宅に近づくとすごい数の消防車だ。まさか、うちでは?一瞬の不安に心臓が高鳴った。

クルマをなんとか自宅に向けると、火災はそのコンビニだとういうことがわかった。

けが人がいなければいいのだが。

クルマを置くと、すぐに現場に向かった。歩いて1分もかからない距離だ。

ご近所の方々の会話から、ご主人のお父様が病院に運ばれたことを知った。そして不運にも、お父様は亡くなられた。

その朝、もしも僕に予知能力があったなら、その悲劇を告げて避けることができたのに。

そして、僕にお釣りを手渡してにこりと笑ったご主人は、その日がお父様の人生最後の日だとは思うすべもない。

しかし、それは紛れもない事実であり、僕自身にあっても何の不思議もない。常日頃から口では「人生過去は変えられず、未来に保証はなく、現在しか信じない」と言ってはいるが、今回の悲劇で一層その思いを強くした。

写真家として、いやそうでなくても今日を全力で、嘘をつかずに誠実に生きることがどんなに大切なことだろう。

今撮影している仕事や作品は、遺作となってもなずかしくないだろうかという問いかけはとても大切だ。

さあ、明日もロケ。悔いのない撮影にしたい。

 

ご冥福を心からお祈りいたします。

 

LEICA MP 50mm

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