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2013.11.07 Thursday

身につまされるニュース


最近の話題の一つに、食品の偽装表示がある。一つが暴露されれば、次から次へと謝罪会見だ。一流メーカーや一流(と思っていた)ホテルまでもである。まずいから、見つかる前に自ら発表して謝罪してしまった方がいいという考えだろうか。
「たいへんご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。」本当にそう思っているのかと思うほど、タンタンと謝罪である。それにしても、どんどん出てくるのにはびっくりだ。
今の日本は、どうも見栄えを繕うことばかりをしている。見た目を繕っておけば、中身はどうでもいい。どんどんコストを下げて儲けましょう!まるで、世の中全部がファーストフードの氾濫だ。
お金を儲けることは、確かに社会の基本かもしれない。だが、自分だけ良ければいいと言う考え方や、バレなければいい、皆やっていることだからという考えのもとでは、嘘まみれの社会である。
どうしてこういう考え方が始まったのだろう。
僕らの業界(広告業界)でも予算を押さえるために合成やCGが盛んに使われる。見た目さえ良ければ、例えそこに行ってロケをしていなくとも、そこに商品がなくともいいじゃないか。タレントが拘束できる時間も一日、いや半日なんてこともあるから、ロケなどもってのほか。今は合成でなんとでもなる、だからそれで。
これも実は偽装では?「実はロケには行ってませんでした。たいへんご迷惑をおかけいたしました。」
でも、人に害を与えるような罪はないし、第一迷惑はかけていないし。
本当にそうだろうか。
ぼくは長年の経験から、ロケでの撮影の素晴らしさを知っている。それは、そこにいなければ絶対に撮れない真実があるからだ。その真実に人は反応する。スタッフも、クライアントも、出演者も。
それが作品に力を与える。見る人にも情報以上の素晴らしい何かを伝えるのである。それが広告の本当の価値なんだ。
広告は強引に人の前に現れるメディアだ。だからこそ、上質で美しい、嘘のない映像や作品でなくてはならないと常々思っている。どんなに技術が磨かれても、人が手前の都合で作ったイメージなどは自然の真実に勝てるはずがない。
見た目ばかりの美味しくもなんともない料理と同じである。
ああ、ブラックタイガーが美味しくないと言っているのではない。作り手のその良心の欠片もない気持ちが料理をまずくすると言うことである。本当の料理人なら、ブラックタイガーを美味しくさばくことだろうけど。
安いホワイトエビを芝えびと言い、ブラックタイガーを車エビと言い、メニューに嘘を書いて人を騙す。見た目は豪勢な料理でも、実は偽物。ならばいっそ、ホワイトエビのチリソース炒めとすればいいのに。
それではお金が取れないと決め込んでいるからそれは出来ないのである。嘘をつく方が言いと言う考えだ。

なんだか、広告とその話は一見違うかもしれないが、広告の制作者として、最近のそのニュースには、なんだか身につまされるのだがどうだろうか。



 
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