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2012.05.05 Saturday

ぼくは、クルマなしでは走れない。

 

突然にスイッチが入ってしまうことがあります。それまで自分にはあり得ないだろうと思っていたことに。
2004年のある日、気がつくとそのことで頭がいっぱいになっていました。それは、セブンです。ウルトラセブンではないですよ、ケータハムというイギリスのメーカーのスポーツカーであるスーパーセブンです。1700ccのシンプルなOHVエンジンをミッド近くにマウントして、後輪を駆動し、俊敏なラックアンドピニオンの前輪以外はかろうじて自動車としての存在をキープするのみの、まるで一昔前のフォーミュラーカーのようなクルマです。
僕は、どちらかと言うとボディーラインが美しくてクルマらしいクルマが好きでした。だから、以前はそのセブンのことを知ってはいても、決して自分は手を出さなクルマの一台でした。
それが、ある日突然気になり、気がつけばインターネットで掲載されていた個人売買のセブンを筑波の方に見に行っていたのです。
1997年式の1700SS。基本的にやるべき改造は一通りされていて、状態も至って良好。色はノーズコーンとフェンダーが白。ボディー全体はアルミ。クラシックウィンドスクリーンだけはちょっとだけ躊躇しましたが、肝心の値段も予想した金額を遥かに下回っていたので、即決で購入したのです。
初めてそのセブンで第三京浜を走った日の印象はいまでもしっかりと覚えています。隣を走るCセグメントのコンパクトが大きく見えたこと。信号でトラックの横にでも止まろうものなら、ちょっとその大きさに怖じ気つくほどです。
でも、一度アクセルを踏み込めば、キュンっとタイヤをならして凄い加速でダッシュです。肩幅の半分しかない小さなステアリングをちょっと切れば、その長い鼻をクイっとインに滑らせることができ、ブレーキは思うままにコントロールできる最高の走るための道具でした。当時飼っていた愛犬のズーも、まだ小さかった娘も、このクルマの助手席が大好きでした。
あのセブンは、二年ほど乗った後に調子が上がらず、ついにエンジンを交換かもと言うところで、諦めて手放したのです。
先日、あるクルマ雑誌を見ていたら、やたらとセブンが目に入るのです。ティーポやカーマガジンやその他、いつものクルマ雑誌。セブン自体がそんなに記事になるクルマではないので不思議です。
いま、セブンは現行車として販売されていて、新車で購入することが可能です。もちろん、排ガスのことなどで、以前の様にキャブ車とはいきませんが、それでもセブンらしく凛とした佇まいは変わりません。
そんなセブンに、我が人生でもう一回は乗ってみたいと今また思っています。必要ないものは全て削り落として、最小限の走るための構造しか残していないセブン。なんだかそれだけで、男のクルマって感じじゃないですか。
「ぼくは、クルマなしでは走れない!」
長い人生で何台も買い替えて乗り続けるクルマ。僕は、クルマが保守的な時はそういう生き方で、クルマが過激な時は過激に責める生き方だった様に思います。なんだか人生とクルマはリンクしているのです。
昔まだ駆け出しのカメラマンだった頃、どんなにお金がなくても、クルマだけは妥協せずに乗りたいクルマに乗っていました。なんだかそれが勇気になったのです。
最近、再びセブンが気になる自分は、またこの年にしてもう一度過激に人生を責めようと思い始めているのかもしれません。
クルマと人生の関係をいろんな人に取材して、その人のクルマとのツーショットを撮ってみたいものです。二人三脚ならぬ、二人六脚ですね。

SIGMA SD1 17-50 

コメント
僕も初めてセブンに乗ったときのことははっきり覚えています。狭い足元に戸惑いつつ、ドキドキしながらクラッチを繋いだときのダイレクト感、昨日のことのように思い出されます。これほど機能美という言葉がしっくりくるクルマはないと思います。うちのはバーキンですが3年半大きなトラブルもなく走ってくれています。ほとんど猫のホテルになっていますが・・・。
クルマやバイクにはずいぶん助けられました。元気をたくさんもらいました。
いつまで乗ることができるかわかりませんが、出来るだけ長く乗り続けたいと思っています。
  • iwamo
  • 2012.05.05 Saturday 23:59
蓮井さんのお話にとても共感いたしました。車ではありませんが、私が「突然スイッチが入った者」はLeicaでした。(笑)
  • takashi
  • 2012.05.06 Sunday 08:38
iwamoさん、手放したらもう手に入りませんよ。
takashiさん、ライカも似た様な症状を起こす、かなり悪性のウィルスです。笑
  • mikio hasui
  • 2012.05.06 Sunday 11:15
トライアンフとケータハムスーパー7ですか。
イギリスの香りが漂ってくるお話ですね。

ジャズをこよなく愛する蓮井さんも、クルマやバイクに乗ることを楽しむときは、カーオーディオを使わず、エンジンの音に酔うのですね。
男だなあ。この感覚が、若い人に伝わるかなあ。
  • n.n
  • 2012.05.06 Sunday 12:32
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
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