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2011.01.03 Monday

お雑煮と広告



私の母方の実家は高松にある。高松、普段はあまり話題にならない地方都市だが、昨年は瀬戸内芸術祭の話題で、その地名を度々目にすることがあったと思う。その高松のお雑煮の話し。
東京にいる多くの人々は、お雑煮は鰹だしに醤油で鶏が入っていて、餅は焼いた切り餅。柚子が香り付けにと決まっているものという方が多い。そんな方々に高松の雑煮を説明すると、必ず目を丸くされてしまう。
高松のお雑煮は、関西には多い白みそ仕立てである。白みそは普通の茶色い信州味噌と同じ米麹味噌だが、発酵の時間がはるかに短く、結果白い甘口の味噌になる。
その白味噌仕立ての甘いダシに入れる餅だが、これが「アンコ」の入った!餡丸餅なのである。そして青海苔と削り節を沢山かけていただく。
「えー、気持ち悪ーい。」
そんな声が聞こえてきそうだが、これが意外に癖になるのだ。
私も子供の頃は、アンコが嫌いだったから、これだけは食べる事が出来なかった。しかし大人になってからというもの、この味が忘れられない。いまでは、高松で正月を過ごす事があまり無いので、滅多に口にする事が出来ないが、いつも食べたいなあ、と思っているお雑煮だ。もし機会があれば、ぜひ食べていただきたい。
日本にはこれに限らず、その地方の個性的なお雑煮が沢山ある。この国の隅々には、地方文化というものがしっかりと根ざしている。料理に限らず、例えば方言だって素晴らしい文化の一つだ。
はたして、私の携わっている広告の世界はどうだろうか。いつも感じる事は、すべてを大都市(東京)の基準で考えているのではないかという事だ。すべての価値基準をこうだと無意識に決めつけている気がする。だから、家族の表現や生活、文化意識がどの広告でも似通って来ている。
テレビは全国区。これからテレビがデジタル化されれば地方でも多くのチャンネルを見る事が出来る時代になる。そんな時代に、広告が地方の文化や個性をますます均一化して薄めて行くのが怖いと思っている。
そんな時代にしないよう、これから作る広告の価値観は、何でも「お雑煮は澄まし汁」ではだめだ。そしてそれは通用しなくなる。この高松の甘いお雑煮があるように、いろんな考え方や作法の広告が生まれてこないといけない。
甘いアンコの入った不思議なお雑煮のように、インパクトのある味な広告を撮って行きたい。人にしみる広告を。

庭の梅が咲き始めた。ライカM9、ズミルクス50ミリ。
コメント
しみる繋ぎしたいですね。
そのためにカメラマンの嫌がるピンボケもロールアウトの画も使ったりしてます。
あしからず。(^_^;
  • ひでお
  • 2011.01.04 Tuesday 00:12
お雑煮はそれぞれ違っても その中にある共通のなにかが、その根底にしっかりあれば、あんこ餅でも赤味噌でも ぶりでも鶏でも  ヌーヴェル・キュイジーヌ的なものでもOkだと思います。蓮井さんの以前撮られた ユニクロのパジャマのCMが忘れられません。寒くなればなるほど、あの・・・すりすりしたくなるあったかい感じ(フリース&家族愛)を思いだすのです
  • rie miyata
  • 2011.01.04 Tuesday 09:36
広告というメディアは過程に流れるものです。だから最も人に近いメディアなんです。良い事もそうで無い事もダイレクトに伝わってしまうから、心してかからないと。
  • mikio hasui
  • 2011.01.04 Tuesday 21:56
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