土とプリント |
20:51 |

早朝からの千葉でのロケ、気温はおそらく0度だろう。しんしんと冷える。クルマを降りてみると、さくっと音がした。霜柱が立っている。やはり氷点下だったのだろう。でもこの音はいい。子供の頃から霜柱を踏むのは楽しかった。先日と同じように4x5とライカ、それにデジタル一眼レフで午前中の良い光を待って撮影した。今日も天候に恵まれてスムーズに撮影が終わった。ふと後ろを見ると畑の土には既に霜柱は解けてなくなっていた。そして霜柱が盛り上げた土が端正なマテリアルを作り上げている。それを見たときに、僕には上質のバライタのモノクロプリントに見えた。印画紙にしみ込んだ漆黒の銀の粒子はよく見ると同じ様なマテリアルをしている。写真は土だ。映像を支える土台である。そこがインクジェットプリントにはなし得ないのではないだろうか。インクはあくまでも支持体の表面にこびり付いたものだからである。印画紙の銀はその支持体であるバライタ紙と一体となっている。
良い土には良い作物や植物が根付く様に、良いプリントには良い映像が根付く。人も同じ。まさに地に足をつけて生きなくてならない。ライカズミクロン50ミリ、f8。
土とプリント